2017年09月10日

今の景況判断が、与党・野党であまりに対照的。経済を客観視できない日本人が多い?

ドワンゴが行なったネット世論調査によると、安倍内閣を支持する人・しない人では、現在の景況判断が全く異なることが分かりました。

1年前に比べて今の景気がどう変わったと感じるかを質問したところ、全体の6割を占めたのが「変わっていない」の回答。
続いて、「良くなった」という回答が22.5%、「悪くなった」は17.1%でした。

これを安倍内閣を支持するかどうかで分けた場合、両者の景況判断が驚くほど対照的なものとなりました。

【1年前に比べて今の景気はどう変わった?】
1年前よりも 良くなった  変わらない  悪くなった 
安倍の支持層37.7%54.6%7.7%
支持しない層1.4%59.9%38.7%
どちらでもない層13.1%65.1%21.8%


(資料)月例ネット世論調査2017年8月【ニコニコアンケート】
https://enquete.nicovideo.jp/result/96
※2017年8月24日頃実施、回答者は全国の男女11254名。

安倍内閣を支持する層では「良くなった」が37.7%だった一方、支持しない層では「悪くなった」が38.7%と、ほぼ真逆と言えるような回答です。

与党支持者と野党支持者とで、今の景況判断が驚くほど対照的なものとなっています。


GDP成長率・有効求人倍率・最低賃金・企業収益などの経済指標を見る限り・・・
安倍政権になってから、日本経済はじっくりとした回復
が見て取れます。

客観データでの景気回復が確認できることから、現在は海外の有識者も「日本のアベノミクスは成功しているようだ」と認識を改めるほどです。

(参照)アベノミクスは、成功かそれとも失敗か?海外では有識者の見方が変わってきた。【マネーのプチ情報局】
http://money-money-more.seesaa.net/article/452832526.html

ところが、日本のネット世論調査を見る限り・・・
支持政党によって今の景況判断があまりに対照的で、景気を示す経済指標を客観視できない日本人が多いようです。

安倍政権への不支持から、景気回復(アベノミクスの成果?)も認められないという「坊主憎けりゃ袈裟まで憎し」がまかり通っている
のなら、非常に残念な話です。


景況判断は、科学分野と同じく「客観的・中立的」な視点が最も必要とされます。

データに基づく中立視点が比較的得意とされる日本人が、どうして経済分野になると指標の客観視ができないのでしょう?
(そういえばノーベル賞も、経済学賞だけは日本人の受賞がありませんね)

これは私の持論ですが、「日本では経済・マネーについての基本教育が大きく欠けている」のが要因ではないでしょうか。

学校教育では経済・マネーに関する教養をほとんど教えないために、社会人になっても経済分野の教養が身についておらず・・・
身につけた経済感覚は、データよりも主観による肌感覚。

景気・不景気についても、「政治経済って言われるし、国の政治と経済は深い結びつきがあるよね?」といった認識の人が多すぎるように思います。


国家の経済指針が、国内経済の枠組みを変えることはもちろん往々にしてあります。
とはいえ、国の政策だけが経済を動かしているのではありません。

経済を直接的に動かしているのは、私達個人の消費活動であり、それに伴う企業の生産活動です。

※自由主義経済では、経済に関する意思決定は個人(民間)が持っており、「民間の自由競争&需要供給の関係によって景気・経済の流れが生み出される」、と考えられています。

アベノミクスの目玉となった金融緩和も、弱っていた国内企業に活力を与える“きっかけ”に過ぎず・・・
その後の回復は国よりも民間力によるものが大きい、と個人的には考えています。

実際、2017年4〜6月期の国内GDPは「個人消費が+0.9%と大きく伸びて」の回復サプライズとなりました。

(参照)4〜6月期GDPポジティブサプライズ、日本経済は復活したの?【The PAGE】
https://thepage.jp/detail/20170823-00000007-wordleaf

経済指標を客観視すれば、今のところアベノミクスは“細長い景気回復のきっかけ”であり、その意味で一応の評価はできるかと。


景気を肌感覚で考えがちな皆さん、「経済動向は客観視点から捉える」ようにしてください。

(与野党どちらであれ)政党色に深く染まってしまうと、経済を客観視できなくなるケースが多いようなので、注意しましょう。


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 参考記事はコチラ。
posted by ちゅーりっぷ at 09:40| Comment(0) | 景気・経済の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月24日

皆既日食で、アメリカに760億円の損失!?経済損失ではなく「生産性の損失」です。

アメリカで99年ぶりとなった皆既日食について、多くの従業員が仕事を抜け出して日食を見ることから、約760億円の経済損失になった、と日本の一部メディアが報じています。

ですが英文報道などを読む限り、これは経済損失ではなく「生産性の損失(productivity loss)」を指しており、ロイター記事では以下のようになっています。

「皆既日食の際に多くの従業員が仕事を抜け出すことから、少なくとも6億9400万ドル(約760億円)の生産性の損失が出るという推計を、再就職支援会社の米チャレンジャー・グレイ・クリスマスが公表した。

推計では、観測のために外出する時間を20分と予想し、日食の時間に観測可能地点で働く人は8700万人と想定。労働統計局がまとめた平均時間給のデータを用いて、生産性の損失額をはじき出した。」

(引用元)皆既日食の生産性損失760億円にも、21日に米で観測
https://jp.reuters.com/article/eclipse-productivity-loss-idJPKCN1AY0MA


■生産性効果(損失)とは、あるイベント・現象によって当該時間にもたらされる「労働者の生産活動・主に作業効率の変化」を指すものです。

(例えば日食が起きると、多くの労働者がそれを見ようと作業を中断する。最新機械の導入なら、部品製造が高速になって作業効率がアップする)

■経済効果(損失)とは、あるイベント・現象によって一定期間内にもたらされる「関連の経済活動・主に消費行動の変化」を指します。

(例えば日食なら、観測用グラスや観測ツアーの売上げ、観測地域での宿泊客などが増加する)

両者は似ているようで、意外と違いがありますので間違えないように。


皆既日食を見た20分間だけを切り取るなら、その時間の生産性損失は760億円かもしれません。
でも、ちょっと待ってください。

日食観測のために、作業ノルマを事前達成していた(≒日食前に生産性を上げていた)労働者がいたかもしれませんよね。
日食観測を楽しんだ後で、その時間を取り返そうと懸命に仕事する労働者もいるでしょうし、
その分だけ余計にサービス残業する人だっているかもしれません。

(あ、日本と違って、サービス残業するアメリカ市民は稀かな?)

そもそも、観測による作業損失時間は20分だけです。

日食前後における働き方まで含めて(当日の生産性で)考えるとしたら・・・
「実際の生産性損失は760億円よりもだいぶ小さく収まる」
だろうと、私自身は推測しています。


試算を行なった米チャレンジャー社も、760億円の生産性損失は高く見えるが、日食の短時間で発生したものだとして・・・
他の様々なサボりに比べるなら、日食による生産性損失は微々たる物(1年をバケツとすれば、その中の水一滴)だと断言。

“A loss of productivity does not necessarily mean that good things cannot come out of this eclipse," Challenger said in the statement.
"By considering how this event may impact employee morale, companies can turn this potential monetary loss to a gain when it comes to employee satisfaction.”
[訳文]
“生産性損失は、必ずしもこの日食から良い事が生じないことを意味するのではない”とチャレンジャー社は声明で述べた。
“このイベントが従業員の士気にどのような影響を与えるかを考えれば、企業はこの潜在的な金銭的損失を従業員の満足度に変えることが出来る”

(英文引用元)Solar Eclipse Will Cost Employers A Staggering Amount Of Money In Lost Productivity【Forbes】
https://www.forbes.com/sites/sleasca/2017/08/19/solar-eclipse-economy/2/#5ed006c5190f

日食が起きる1時間を社内ミーティングに充てるなどして時間を与え、「稀な天体ショーを従業員一同で楽しんではどうか」との提言をしています。

アメリカでは99年ぶり、とされる大々的な皆既日食ですし・・・
みんなで日食観測を楽しんで従業員の満足度を高め、再び仕事に邁進してもらったほうが、“生産性はむしろ向上する(すぐに損失をリカバーできる)”
ということなのでしょうね。


【補足】
日食の経済効果(損失)については・・・2012年5月に日本で起きた金環日食で、「全国に164億円」の経済波及効果があった、と関西大学の宮本教授が試算発表しています。

(参照)金環日食の経済波及効果 全国に約164億円 【関西大学】
https://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/pressrelease/2012/No7.pdf

国内で観測できる関東や近畿、四国、九州などに住む約8千万人の1%、約80万人が日食を見ると仮定。
日食グラスの消費額が7.6億円、観測ツアー等の宿泊で8億円、など直接効果の総額が76億円。波及効果を含めて163億8377万円とのことでした。


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ラベル:経済効果 巨額
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2017年08月20日

アベノミクスは、成功かそれとも失敗か?海外では有識者の見方が変わってきた。

金融緩和・財政出動・成長戦略という「3本の矢」でも知られるアベノミクス(安倍政権の経済政策)は、これまでのところ成功なのでしょうか、それとも失敗なのでしょうか。

国内メディアでは、かねてからアベノミクスに懐疑的な報道が多く・・・
ここ最近は内閣支持率も落ちたためか、アベノミクスは失敗だとネガティブに評価する人が、国内では多いように見受けられます。

(典型的な意見としては、「消費増税の実施後、民間消費が冷え込んだまま」「恩恵は富裕層のみで、今も多くの国民には経済成長の実感がない」など。)


海外では、アベノミクスを成功or失敗のどちらだと評価しているのでしょうか。

“abenomics success or failure”でネット検索すると、興味深い傾向が見られました。
昨年の夏あたりから、海外の有識者の間では「アベノミクスを失敗と見なすのは正しくない」という見方が台頭しているのです。

※2016年以前は、アベノミクスで実行されたのは金融緩和のみで「第2・3の矢は機能しておらず、失敗である」、との見解が多かった。


有力経済紙『The economist』は昨年6月、アベノミクスの「3本の矢」について記事の冒頭(英文では最も大事な箇所)でこう書いています。

Abenomics may have failed to live up to the hype but it has not failed. And the hype was necessary to its success.
[訳文]
アベノミクスは誇大広告どおりにやるのには失敗したかもしれないが、失敗してはいない。その誇大広告は成功のために必要だった。

同記事は、人口減少社会の日本について「本質的に誇らしい国ではない」など辛口評価なのですが・・・
アベノミクス後の日本経済について、「(エネルギー価格を除いた)コア物価のデフレを終了させた」「企業の利益・配当を上向かせた」「女性や高齢者の雇用拡大」ことなどを指摘。

3本の矢は誇大広告だが、日本国内に蔓延していたデフレマインドを打ち破る「強力な薬(Potent potion)」になったとして、こんな評価をしています。

Compared with past efforts to revive Japan, Abenomics has achieved a great deal.
[訳文]
日本の復活に向けた過去の努力(政策)と比較して、アベノミクスは大きな成果を収めている。

(英文引用元)Three-piece dream suit【The economist】
https://www.economist.com/news/finance-and-economics/21702756-abenomics-may-have-failed-live-up-hype-it-has-not-failed-and

いわゆる3本の矢は「誇大広告」だったものの、アベノミクスを起点に日本経済は好転しているので・・・
それ以前の政策と比べて、アベノミクスには「大きな成果」が見られる。


辛口批評の有力経済紙が、アベノミクスに関してポジティブな評価をするようになったのです。


これ以上に、アベノミクスへの見方を変えた最先鋒が、なんとIMF(国際通貨基金)です。

日本経済に関する2016年の年次報告書では・・・
アベノミクス効果の弱まりから、経済成長は抑制状態が続いていること、デフレリスクが増大したことなどを指摘。

このままでは腰折れとなるので、もっと積極的に構造改革を断行し、アベノミクスの約束を実現させるよう求めていました。

ところが2017年の報告書では、経済見通しの内容が一変。

「2016年は比較的好調な年となり、そのモメンタムが2017年も続いて、今年は1.3パーセントのプラス成長が見込まれています。これは主に良好な外部環境によるもので、日本の場合は輸出増を意味します。2016年8月に可決された一時的財政出動の効果も次第に現れ始め、経済成長に寄与しています。
しかし、基調的な国内の民間消費や投資はまだ弱く、低インフレ状態がしぶとく残っており、中期的な成長の持続にとってリスクとなっています。」

(引用元)日本経済にとって構造改革を一段と推進するべき時は今【国際通貨基金・日本経済レビュー】
http://www.imf.org/ja/news/articles/2017/07/31/na073117-for-japan-economy-now-is-the-time-to-step-up-reforms

日本経済は好調なので、アベノミクスにはこのまま更なる構造改革を期待したい、といった表現に変わっているのです。


IMFのリプトン筆頭副専務理事(ナンバー2高官)も今年6月、報告書に先立ってアベノミクスへの賞賛コメントを、記者会見で次のように語っています。

"It's important there not be stop-and-go policies in any of the policies of Abenomics that may interfere with the gathering momentum of the economy," Lipton told reporters.
"Abenomics has been successful and should be continued."
[訳文]
“重要なことは、いずれのアベノミクス政策もノロノロとした政策にしないことだ、(ノロノロした政策は)経済の集まる勢いを妨げかねない”とリプトンは記者達に語った。
“アベノミクスはこれまでずっと成功している、そして継続させるべきだ”

※have beenは「(過去から)現在まで続いていること」、で用いる表現。

(英文引用元)IMF says Japan needs to stick with fiscal, monetary stimulus【Reuters】
http://www.reuters.com/article/us-japan-economy-imf-idUSKBN19A0FM

アベノミクスを賞賛したリプトン談話は、ロイターのほかフィナンシャルタイムズでも記事に取り上げられたほどです。
(残念なことに日本国内の大手メディアでは全く報道されていない)

別の有力経済紙『Forbes』も、IMFリプトン談話を受けて「完全ではないけど、アベノミクスが成功していることは確かだ」として、「アベノミクスは継続しなければならない」との論説記事を上げています。


海外では、アベノミクスをポジティブに評価する動きが起こっており・・・
有識者の見方が、「失敗ではなく成功しているようだ、日本経済のためにアベノミクスは継続したほうがいい」に変わってきたようです。

語られた「3本の矢」は誇大広告だけど、アベノミクスの前後で見れば、“日本経済には回復の事実が見られる”
ということなのでしょうね。


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【追記】
リプトン談話のstop-and-go policyですが、実際はその名のとおり「ストップアンドゴー政策」を指しています。

ストップアンドゴー政策とは・・・
インフレ等により貿易収支が悪くなるときには金融を引き締めて需要を抑え、収支が改善すると金融緩和して経済成長を促す方策のこと。

(参照)ストップアンドゴー政策【コトバンク】
https://kotobank.jp/word/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%B4%E3%83%BC%E6%94%BF%E7%AD%96-667926

これをやると経済回復のペースが鈍重になるため、stop-and-goの意味も通る「ノロノロした政策」と訳しました。
(リプトン氏も、2重の意味を持つダブルミーニングで使ったものと思われます)

参考記事はコチラ。
ラベル:アベノミクス
posted by ちゅーりっぷ at 09:54| Comment(0) | 景気・経済の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月29日

「セーフガード」とは何のこと?冷凍牛肉の緊急輸入制限、14年ぶりに発動。

日本政府が、アメリカ産などの冷凍牛肉について「セーフガード」と呼ばれる緊急の輸入制限措置を発動。
8月1日〜来年3月まで、同牛肉の関税を38.5%⇒50%に引き上げることを決定しました。

「牛肉のセーフガードは輸入量が前年度四半期の117%を超えた場合に自動的に関税を引き上げる仕組み。発動は約14年ぶり4回目となる。
麻生財務相は「粛々と執行していく」と語った。米国側の反発が予想されることには「(今秋にも開く)日米経済対話などを活用して議論することになる」と述べた。

 山本有二農相は閣議後の記者会見で「(制限対象は)輸入牛肉全体の2割にとどまる。消費者への影響は限定的と考えている」と語った。」

(引用元)冷凍牛肉の緊急輸入制限を発表 財務相、8月から 【日本経済新聞】
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS28H17_Y7A720C1EAF000/

日本が輸入する冷凍牛肉は、米豪がシェアを2分するのですが・・・
オーストラリアは、日本と経済連携協定(EPA)を締結済みなので今回の対象外。

関税引き上げは、主に米国産やカナダ・ニュージーランド産の冷凍牛肉に対して、掛けられることになります。

吉野家の株価(8月の優待銘柄)が、この時期に珍しく下げたのも、米国冷凍牛肉に対するセーフガードが発端だったようです。

(吉野家は味・食感などから米国産牛肉にこだわっており、業績への影響が懸念された)


経済産業省のホームページによると、「セーフガード(緊急輸入制限措置)」とは、不公正な貿易等に対するWTO協定上認められた救済手段の一つ。

「セーフガードとは、特定品目の貨物の輸入の急増が、国内産業に重大な損害を与えていることが認められ、かつ、国民経済上緊急の必要性が認められる場合に、損害を回避するための関税の賦課又は輸入数量制限を行うもの」

(引用元・資料)セーフガード措置【経済産業省】
http://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/boekikanri/trade-remedy/sg.html

輸入牛肉については、(冒頭記事にあるように)前年四半期と比較して今期輸入量が117%を超えると、自動的に関税を引き上げる仕組みとなっています。

※関税の引き上げ幅は、税額の上限が「輸入価格と国内適正卸売価格との差額」まで。

今年は、オーストラリア産の牛肉が高値推移(干ばつの影響)しているため・・・
価格面のほか長期保存が利くメリットのある、米国産冷凍牛肉を買いつける動きが国内で加速。

今年4〜6月の輸入量が増えすぎて、14年ぶりの牛肉セーフガード発動となりました。


なお、今回は「冷凍牛肉」だけが対象なので・・・
米国産でも、チルド(冷蔵)輸入の牛肉は関税引き上げの対象外。

スーパー店頭によく並んでいるアメリカ産牛肉(冷蔵)について、販売価格が来月から跳ね上がるようなことはありませんので、ご安心ください。

(米国産冷凍牛肉は、主に牛丼店・焼き肉店などの外食チェーンが使用しています)


お取り寄せ人気、自分用のご褒美グルメ。




参考記事はコチラ。
ラベル:セーフガード
posted by ちゅーりっぷ at 09:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 景気・経済の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月02日

日本人は、「食事・旅行」にお金をかけて、「ファッション・通信・車で節約したい」と考えている。

消費者庁が日本人の消費傾向を調べたところ、「食事・旅行」にはお金をかけたいという意見が多く、「ファッション・通信・車」では今後節約したいとする意向が大きいことが分かりました。

今回紹介するのは『平成28年度消費者意識基本調査』のデータ。
日本国籍を持つ満15歳以上の男女1万人を対象に行われたもので、6009名の有効回答を集計したものです。
(調査期間は2016年11月4日〜30日、全国の376市町村にて実施)


彼らに、現在お金をかけているもの(複数回答)を聞いたところ、最も多かった答えは「食べること(69.9%)」で約7割の人が挙げました。
以下、「飲食を含む交際費(29.0%)」「理美容・身だしなみ(28.2%)」「医療(26.7%)」と続きました。

続いて、「今後(も)お金をかけたい」と思っているもの、「今後(も)節約していきたい」と思っているもの についても複数回答で答えてもらったところ・・・

【お金をかけたいと思っている消費】

日本人が今後お金をかけたいのトップも、「食べること(50.8%)」でした。
(食事で節約したいとの意向は、29.7%にとどまりました)

次に多かったのは「旅行(39.1%)」で、約4割がお金をかけたいとの意見でした。
(旅行で節約したい人は17.9%)

※消費活動ではありませんが、「貯金(44.5%)」「老後の備え(40.4%)」にお金をかけたいとする回答も多く見られました。

【節約したいと思っている消費】

日本人が今後節約したい項目で、最も多く挙げられたのは「ファッション(37.4%)」でした。
(ファッションにお金をかけたいとの意向は、20.9%でした)

次いで多かったのは、「電話・ITなどの通信(36.5%)」「車(35.9%)」で節約したいという意見でした。
(通信にお金をかけたい人はわずか11.8%、車にお金をかけたい人は12.4%でした)

(資料)平成28年度消費者意識基本調査 ※10.11ページ目。
http://www.caa.go.jp/adjustments/pdf/adjustments_index_16_170628_0001.pdf


日本人の多くは「食事・旅行」にお金をかけたいと考え、そのぶん「ファッション・通信・車では節約したい」という意向のようです。

食事には、すでに約7割の人がお金をかけているのに、今後お金をかけたいことのトップも「食べること」って、どうなんでしょうね。

人間の三大欲求でもある食欲は、お金をかけることで満足感も得やすい(睡眠欲・性欲と比べて)ものではありますけど・・・
日本人は、食への贅沢なこだわり(≒グルメ)に傾倒しすぎではないか、とも思います。


総務省は今年の2月に、家計の支出に占める食費の割合である「エンゲル係数」が25.8%に達し、29年ぶりの高水準にあると発表しました。

(参照)エンゲル係数29年ぶり高水準 共働き増・値上げ… 【日本経済新聞】
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS17H4O_X10C17A2EE8000/

一般的に高いエンゲル係数は、他の支出にお金を回す余裕がなく「経済的に苦しい」ことを表す指標なのですが・・・
日本人はお金をかけたい消費のトップが「食べること」なので、その一般論が当てはまらない国。

経済的余裕があるシニア世代を中心に、“お金をかけたグルメを楽しむ人が増えて、エンゲル係数が底上げされた可能性がある”、と言えるかも知れないのです。

※上の日経記事グラフを見ると分かるが、団塊世代の定年退職が始まる2005年を境に、エンゲル係数が上がっている。


「団塊シニアはともかく、共働きの現役世代にはグルメ傾倒などありません」
と反論したい方も、少し考えてみてください。

帰宅後の調理時間や手間を惜しむのか、はじめから調理済みの惣菜・弁当を(高いと知りつつ)購入している人を見かけませんか?

現役世代も、無意識のうちに「食べること」にお金をかけていて・・・
収入が増えても、それを続けたいorグレードアップさせたいと考えているのです。

そして、食を楽しむために「ファッション・通信・車では節約したい」
、と考えてしまっているのです。


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